五感を活用して睡眠の質を改善する方法

人生の幸福度を向上させる手っ取り早い方法は、
「美味しいものを食べること+良質の睡眠を取ること」だと思っています。

仕事面でも、睡眠が不十分だと悪いとパフォーマンスガタ落ちですし、なにより日中眠くて辛いですよね。私はインドネシア赴任後しばらく、なれない環境のせいか、不眠で悩みました。

また、睡眠をしっかり取れないと免疫が低下し、感染症にかかりやすくなります
睡眠時間5時間未満の人は、7時間以上寝る人に比べ、発症率がおよぼ3倍になるそうです。(カリフォルニア大学、2015)

そこで睡眠に関する本を読みまくり、たどり着いたのが
「五感を活用し、副交感神経を優位にする方法」でした。

重要な順に解説していきます。

視覚

寝室の光を可能な限り減らすこと

つまり真っ暗な寝室を目指すことです。

夜、電気を消して寝室を見回してみてください。
まずはカーテンがしっかり遮光できているか確認します。サイズが合っているか、カーテンを抜けてくる光はないか。光が漏れていたら徹底的に塞ぎましょう。後ほど述べる遮音にも繋がります。

また、意外と電子機器の光源があることに気づくかと思います。(エアコンのON表示等、空気清浄機のON表示など)これらも徹底的に消してください。消せないものは上からなにか貼って、光が漏れないようにしてください。私は全てに100IDRコインを貼り付けています。

余談ですが起床時も、視覚を活用して勝手に起きるのが理想です。アラーム音で起きるのは朝から良い気分しませんよね。タイマー自動で開閉するカーテンを買ってくればよかったと後悔しています。日本に帰ったら買って試してみようと思っています。

スマホのナイトモードを活用

もちろん、寝る前のブルーライトも良くありません。

ただ、よく言われる「ベッドで寝る前に一切スマホ触らないこと」って難しいですよね。私もトライしましたが、手持ち無沙汰で何もすることがなく、続きませんでした。

そのためナイトモードを活用し、22時以降は自動的に画面が暗く、ブルーライトの量が減るように設定しています。(iPhoneであれば「設定→画面表示と明るさ」から設定できます)

起床時に体内時計をリセット

また、こちらは起床時になりますが、毎朝決まった時間に朝日を浴びてください。

そこで体内時間がリセットされて、およそ15時間後に眠気が訪れるようになります。7時に浴びたら、およそ22時に眠気が来て、スムーズに眠れます。

休日はその規則的な入眠習慣が崩れがちなので、普段と同じ時間か+1時間ぐらいで起きましょう。

聴覚

視覚と並んで超重要です。寝室をいかに静かな環境にするかに全力を注ぎましょう。

2.1 寝室に入ってくる音をへらす

遮光カーテンにして隙間がなければ、外からの音はそれなりに減っているはずです。それでもうるさいようなら、窓にありったけの布やダンボール等を貼り付けて遮音性を高めてみましょう。

ちなみにモスクが近くにあると、最初は早朝4時のアザーンで起きることになると思います。(慣れると気にならなくなります)

外部音がどうしようもなければ引っ越しを検討しましょう。私は会社に交渉してうるさいアパートから引っ越しました。(以前"Trivium Terrace"の道路側に住んでいたのですが、深夜もトラックが走っている上にスピードを落とすための段差があり、うるさすぎました)

2.2 寝室内で発生する音をへらす

寝室内の電子機器の音を減らしましょう。
理想は音を発する電子機器を全く置かないことですが、エアコンや空気清浄機など、必要なものもありますので、睡眠モードの活用、ベッドからできるだけ遠ざける等、耳に入ってくる音を減らします。

おまけとして、就寝前に落ち着いた音楽を聞いたりするのも、リラックスに効果的で寝付きを良くします。激しい音楽やテンションの上がる音楽は避けましょう。

触覚

寝室温度は少し涼しいくらいで良い

深く眠るには、いかに深部体温を下げるかにかかっています。
ですのでエアコンは必ずつけてください。目安として、25℃の冷房モード、風量自動を基準に、設定温度を±2℃くらい、微調整してください。部屋の仕様やエアコン性能、個人の感覚等で変わりますので、自分のベストセッティングを見つけ出しましょう。

ちなみに私は以前、入眠後にエアコンがOFFになるようタイマー設定していましたが、明け方4時頃に暑くて起きたり、寝汗が増えて不快だったりとデメリットが多かったため、付けっぱなしに落ち着きました。インドネシアの夜は暑いです。

特に入眠後90分が最も深く睡眠が取れる「ゴールデンタイム」とも言える時間帯なのですが、ここで就寝環境が不快だと眠りが浅くなり、その日の睡眠パフォーマンスは期待できないでしょう。
エアコンは基本的に寝ている間、つけっぱなしで構いません。自分の快適な設定温度を見つけましょう。ただし直接エアコンの風が直接身体に当たらないようにしてください。冷えすぎてしまいます。

深部体温を下げる入浴(またはシャワー)のタイミング

おすすめは就寝の1時間~1.5時前のに入浴、または熱めのシャワー。一旦上がった体温を身体は放出しようとするため、ちょうど寝る時間に深部体温が下がり、寝付きが非常に良くなります。

快適な肌触りの寝具

寝ているときに肌に触れる部分(シーツ、枕カバー、布団カバー)も可能であれば触れていて気持ちいいと感じるものを選びましょう。

寝具(特に布団、枕、マットレス)は直接睡眠の質に効いてきます。
重さ、肌触り、硬さ等、色々パラメータがあるので、専門店に行って色々聞いてくるのが良いでしょう。ただ、実際に購入して寝てみないと、自分に合う合わないがわからないというのが、難しいところです。(私も何度も失敗しています)

また、寝るときは着心地がよく、締め付けのない服を着ることを心がけてください。

味覚

食事、アルコールは就寝2時間前まで

睡眠中に内蔵が活発に動いていると、睡眠の質に悪影響を及ぼします。理想は20時以降全く何も食べないことです。カロリーのない飲み物はオッケー。
カフェインも夕方以降(17時以降)取らないようにしてください。体質にもよりますが、私は16時以降にコーヒーを飲むとその日の寝付きが明確に悪くなることがわかったので、それ以降は絶対にコーヒーを飲みません。
辛いものも内蔵が活発に働いてしまうため、交感神経優位になり、よくありません。

嗅覚

落ち着く香り、または最低限無臭

落ち着く香りが理想です。アロマテラピー、特にラベンターの香り等は高いリラックス効果があることがわかっています。

最低限、寝室が臭くならないように気をつけましょう。ファブリーズ等はお手軽で効果的です。肌触り改善とともに、寝付きが悪いなと感じただ寝具を一式全部洗ってみると改善することがあります。

それでもどうしても寝れない場合

なにやっても寝れないときは、本当に辛いです。

お守り程度に、睡眠導入剤を持ってきておくと良いと思います。
正直のんだから寝れるわけではないですが、飲んでも寝れないならしょうがないか…と諦めが付きます

ちなみにインドネシアでは睡眠薬はほとんど見かけませんし、あったとしても成分分からない睡眠薬なんて怖くて飲めたもんじゃありません。

一応睡眠薬代わりになるものとして、”Antimo”という酔止め薬があります。Indomaret等、どこでも手に入ります。一錠飲むとものすごい眠気が来るため、睡眠薬の代わりとして利用している駐在員もいます。私は以前半錠で試しましたが、たしかに寝れました。(薬の効き目かどうかはわかりませんが)

https://tokopedia.link/vr3guQZaotb

睡眠障害にはメンタル影響もあります。特に、不安なことがあると脳にとって大きなストレスとなり、寝れなくなります。うつ病の人が寝れなくなるのはそのためです。

ただ、日々生活をしていて不安が全くない人というのもいないでしょう。そこで、脳の機能を活用して入眠をよくする方法もあります。

・ベッドは寝る以外で使わない(脳がベッドを寝る場所と認識しなくなる)
・寝る前に悩み事を考えない(疲れた脳で考えても解決しない、明日考えることにしましょう。)
・紙に書き出して忘れる(書き出すだけで不安が見える化、具体化し、ストレスが軽減される。曖昧な不安ほど膨れ上がりやすい。A4用紙は常に置いておこう)

ただ、どうしても無理だ、限界。。。という際、日本だったら心療内科にいけますが、インドネシアでは正直厳しいでしょう。

モチベーション低下やメンタルダウンの際は無理せず、専門家に相談(オンラインカウンセリングNPO団体等)するか一時帰国を検討してください。

寝不足になってしまったら~パワーナップとカフェインナップを活用

15~20分、昼休み等にデスクチェアで目をつぶって、背もたれに深く腰掛け、寝てみてください。(パワーナップ)かなりすっきりするはずです。

また、パワーナップの前にコーヒーをいっぱい飲んで置くと、完了後に覚醒しやすくおすすめです。(カフェインナップ)